葉酸が必要なわけ

葉酸で二分脊柱症を防ぐ

 

 

 

葉酸は赤血球の形成や胎児の正常な発育に関係のある栄養素です。葉酸が不足すると貧血を起こしたり、胎児の発育に問題が起こったりすることがいろいろな研究でわかっています。

 

 

このことから、葉酸は特に妊娠している女性に必要な栄養素であるとして、2000年から厚生労働省も妊産婦は積極的に葉酸を摂るようにとの方針を打ち出しています。葉酸の不足によって発生のリスクが高くなるといわれていることに二分脊柱症があります。二分脊柱症とは、先天的に椎弓が正中で融合不全を起こして脊柱が欠損している状態をさし、胎児の1万人に3~5人に発症すると言われています。

 

 

葉酸不足でリスクが高まる二分脊柱症では、脊椎骨の先天的な形成不全により下半身不随や胎児期に脳が正常に形成されない無脳症ということが起こります。欧米型の食生活になり葉酸を多く含む緑黄色野菜などの摂取が減り、日本でも二分脊柱症の発生率が上がっているということもあり、葉酸の1日に必要な摂取量が0.4mgに引き上げられました。

 

 

二分脊柱症などの先天的な異常の発生を防ぐ効果の期待される葉酸は妊娠してから積極的に摂り始めたのでは遅く、妊娠に可能性がある女性は常日頃から葉酸を多く摂取することを意識しておく必要があります。